独学・通学・通信教育の選び方

独学か通学か通信か勉強を始める前に資格取得目的を検討し、最短距離を考えたとき、独学でいくのか、専門学校に通学して学ぶのか、はたまた通信教育を利用するのかということに直面します。

このページではそんな時に参考にして頂けるように、独学・通学講座・通信教育に付き、まずはそれぞれのメリットとデメリットを掲記し、そこからどんな資格が独学向きか、通学向きか、通信向きかについて考えます。

資格取得のための学習方法として、既述しましたが独学・通学・通信と大きく3つに分かれます。

ここではその1つずつについて、メリットとデメリットを考えてみます。

独学・通学・通信のメリットとデメリット

独学のメリット

市販の参考書やインターネットで情報収集して学習を進めるので、費用的には一番安くつく。
全てにおいて自分のペース配分で行なうため、時間配分や進捗が自由に決められる。

独学のデメリット

自分が手にしている情報が最新情報かどうか不安になる。
学習は孤独になりがちなので、3つの中では一番挫折しやすい。
疑問点・分からない箇所が出てきたときの解決に時間が掛かる。

通学のメリット

常に最新の試験情報が手に入る。
一緒に学習する仲間、よきライバルに巡り合えるので、資格取得のモチベーションが高く保てる。
試験に必要な箇所を重点的に勉強できるため時間効率が非常に良い。

通学のデメリット

3つの中では費用が一番掛かる。
仕事をしながら通学となると、体力的な負担が大きくなる。
講義スケジュールに合わせるため、時間的ゆとりが少なくなる。

通信のメリット

通学に比べて費用が比較的安く済む。
疑問点は電話やWEBですぐに解決できる。
通学に掛かる時間を節約できる。

通信のデメリット

学習自体は独学と同じく孤独なため、挫折しやすい。
学習スケジュールの管理が難しい。

ここまでメリットとデメリットを列記してみましたが、個々人によって性格や目指す資格の難易度、素地、他者依存的かそうでないかなどによって全く異なります。
必ずご自身のことと、目指す資格試験の性格とを合わせて考えてみて下さい。

学習開始前のポイント

独学の場合

問題集・参考書選びに時間を掛ける

インターネットや口コミ情報、体験談、アマゾンの評価などを参考にして、実際に書店に足を運んで中身を徹底的に閲覧しましょう。

その中で、一番自分にとって学習しやすいものを選びましょう。

問題集ならお勧めはページ数がそれほどないものです。ひとつの問題集を徹底的に覚えてしまうくらい学習すれば、要点は一通り学習したことになり試験へ向けて自信が付きます。

職場や家族に資格の勉強をしていることを言いまくる

独学での学習は孤独になりがちなのですが、だからといって一人だけでは合格することは難しいでしょう。

自分を取り巻く色々な方にお世話になるはずです。しっかりと学習をしていることを皆さんに伝え、応援してもらいましょう。

頑張らなければならないといういいプレッシャーが自分に掛けられるという効果もあります。

毎日10分でもいいので日を空けず継続する

残業で遅くなった日や、体調不良で早めに寝てしまいたい日も試験勉強中には必ず訪れます。

そんなときでも少しの隙間時間を見つけて10分でもいいので学習しましょう。

一日でも学習する日を空けるとずるずる勉強をしない悪い癖が付いてしまいます。

少しでも毎日学習するようにすれば必ず出来なかった日は勉強時間を取り返そうと思うようになります。

机に向かえなくても参考書を読んだり頭の中で反復するだけでも効果はありますので、必ず行なって下さい。

通学の場合

出来れば無料体験を受けましょう

無料体験を申し込んで講義やセミナーを受けるメリットとしまして、まずどのような雰囲気の中で授業が進められているのかや実際のテキストや講師の良し悪しが分かるという点と、実際に出向くことで職場から学校までどのくらいの移動距離なのか、家からの通学にどれくらい見込んでおけばいいのかが体感できるところです。

出来れば、体力的にも精神的にも負担の少ない通学時間のところがベストです。30分以内が望ましいのではないでしょうか?

教材とスタッフの対応をきちんと見よう

受験期間中は週に何度も通学することになりますので、スタッフが気持ちよい対応をしてくれるかどうか、教材が自分の勉強のやり方や学習に合っているものかどうかなどを自分の目で判断しましょう。

入学前に専門学校に出向いたときには必ずパンフレットは持ち帰りましょう。

他校と比較検討中の場合は特にそれぞれの講義の様子などをしっかり見ておきましょう。

長丁場の試験ではこの最初の部分に力を入れることが重要です。

休んだときにどのような形でフォロ-してくれるか

通学することになると急遽休まなければならない事態に直面することもあると思います。

そんなときに事業の遅れをどうカバーできるか、どのようなフォローシステムになっているかを聞いておきましょう。

講義の録画ビデオを個別ブースで閲覧できたり、貸し出ししてくれたり、振替授業を受講できたり、学校によってさまざまな規則があります。もしもの場合に備えてきちんとルールを把握しておきましょう。

通信の場合

専門学校の特徴を把握する

通信教育を開始するときには必ず得意とする専門分野の資格講座を開講しているスクールを選択しましょう。

それまでの歴史の中で培ってきた独自ノウハウや、業界の情報、また就職に際して同業界に多くの先輩がいるかどうかなども本音としては後々に効いてきます。

簿記会計なら大原、法律系ならLEC、趣味ならユーキャン、医療ならニチイといった感じで特徴を掴んでみて下さい。

教材が充実している通信講座かどうかを判断する

通信講座を充分に活用するためにはその通信講座の教材が充実しているかどうかも重要な判断ポイントです。

そのためには、候補となる専門学校がいくつかある場合には、必ずパンフレットを受講前に請求しておきましょう。

パンフレットによっては学習教材の中身も数ページ掲載されている会社もあります。

最近ではインターネット上である程度のパンフレットの中身を見ることの出来る会社もあるので、面倒がらずにチェックすることがお勧めです。

Web、DVD、ビデオ、CD、教材のみかの違い

通信講座と言っても大きく分けて、Web(eラーニング)やDVD・ビデオ、CDなどで講義を録画・録音し、それを自宅で視聴する方式で学習を進めるものと、テキスト教材のみで学習を進めるものの2種類があります。

もちろん、孤独になりがちな通信教育にあって、ビデオ等の講座で学習を進めるのは非常に心強く、理解度も高まります。

しかし、このタイプを選択すると専門学校に通学すること比べて価格面でのメリットが薄まります。

スクーリングが行なわれるかどうかをチェック

意外と重要になってくるのがスクーリングの有無です。

難関試験ですと、試験直前には実際の模擬試験会場などで試験の雰囲気さながらの緊張感の下、答練会などを受講しておくに越したことはありません。もちろん、試験直前の講習会で精神的な安心感を得ることも必要かも知れません。

独学・通学・通信、それぞれに向いている資格

独学か通学か通信か
しっかり自己管理し、学習を継続している人には全くどのやり方で学習をされても問題ありませんが、そうでない方は、独学に向いている資格、通学に向いている資格、通信に向いている資格というのを考慮しても良いのではないでしょうか?

本音で書くとやはり独学向きの資格、通学向きの資格、通信向きの資格というのは存在します。

ここではそれぞれについてその傾向をさらっと書いてみようと思います。

通学に向いている資格

独学・通学・通信に分けてここまで記述してきましたが、専門学校等に通学して取得することがベストではないかという資格の一例をご紹介しようと思います。

このページをここまで読んで頂いた方は何となく通学には○○資格が向いていそうだとかイメージして下さっているかも知れません。

確認のためにも参考程度になりますが、列記しておきます。

通学に向いている資格

・難易度が高く試験勉強期間が長期に渡るもの
・法改正が頻繁にあるなど、変更事項が多々ある資格

通信と通学の講師の質について

前述しましたが、テキストのみではない通信講座で、Web(eラーニング)やDVD・ビデオ、CDなどで講義を録画・録音し、それを自宅で視聴する方式で学習を進めるものの場合、基本的には一番人気のある講師や、優秀な講師が選ばれて、DVD化などをされる傾向が高いです。

つまり教室での授業の場合、人気のある資格ともなると大手専門学校ではたくさんの講師を抱えています。

そうなると、どうしても講師によって熟練度合い、経験の豊富さ、フレンドリーさ、質問に対する回答姿勢など、教え方に差が出てきてしまいます。
非常に優秀で教え方の上手い講師、合格実績の高い講師に当たればラッキーですが、その逆が無いとも限りません。

通信講座であれば、講師の質という観点では当たり外れが通学に比べて比較的少なくなるので、人によっては、自分と合う合わない、教え方が上手かどうかなどの安心感が得られるでしょう。