販売士資格取得と将来性

koza-main-hanbaisshi

販売士検定

販売士はマーケティングの要素が詰まった試験です。小売や流通や消費者のことなど販売に関するあらゆる要素を総合的に学ぶ講座なので、よく中小企業診断士の登竜門的な資格としても位置付けられます。

3級、2級までは比較的取得しやすい資格と言われていますが、1級になると非常に難易度が上がり、しっかりと学習計画を立てて取り組まなければ合格はおぼつかないレベルとなっています。

販売士の資格について

販売士試験の3級はそれほど学習内容が多いこともなく、営業などの仕事をする人が知識を整理するにはもってこいの資格です。

何か目標があれば学習というのは進みますので、それほど難易度の高い資格を目指すのは気が引けるが、何か履歴書に書ける程度の資格を取得したいとお考えの方にはぴったりな資格だと思います。

hannbaiinn

しかし、簡単だからといって勉強せずに受かるはずもなく、販売士の試験についてこちらに書いているように、3級や2級の合格率は50%台と、半数近くは落ちる試験になっています。

1級は10%台と、非常に難易度が高く、難関資格の部類に入ります。学習内容は幅広くなりますので、営業職や店舗関連の方には必要な知識が体系立てて理論を学ぶにはもってこいの資格になります。

また、中小企業診断士の学習へそのまま進んで行かれる方も中にはいらっしゃるようです。

マーケティングの要素が存分に詰まった試験なので、営業職の方だけでなく、ものを売ることに関係する仕事をしている方には知識の整理としてもおすすめでいる資格になります。

販売士

販売士検定の各級のレベルについて、日本商工会議所のホームページには下記のように記述されています。

1級:大規模小売店の店長や部長クラス、
中小小売業の経営者クラスが対象。
2級:売場主任、部課長など中堅幹部クラスが対象。
3級:売場の担当者などが対象。

あくまでざっくりしたものなのですが、大体のイメージを掴むのにはいいですね。

この販売士検定なのですが、日本商工会議所から出版されているハンドブック(各級4~5冊セットで7,000円~8,000円程度)を利用して独学で勉強するのが一番確実で安上がりになっています。

日本商工会議所のホームページにも1級、2級、3級のそれぞれ70%、80%、90%がこのハンドブックの中から出題されると書かれています。

販売士検定は、このハンドブックから抜き出されたり、言い回しを変えたりして出題されていますのでこれが一番合格への近道ではないでしょうか?

一般社団法人日本販売士協会の3級はこちらのページに詳細が書いてあります。

通信講座を開講している会社もありますが、1級以外は特に利用する必要は無いでしょう。

独学でやることに全く問題はないです。試験の方式としては、マークシート方式になります。

販売士は取得してもあまり意味のない資格と言われることがあります。

この一番の理由は、この資格が独占業務資格では無いため、資格保持者しか出来ないような種類の業務が無いからです。

実際に販売に一番かかわるとされる流通業界以外では、その必要性はなかなか理解しにくいものがあります。

しかし、流通業界の資格を見てみますと、公的資格としての販売士資格の位置付けは高いものがあります。

apareruhannbai

販売といえば基本的には接客の良し悪しで大部分が決まってしまうと思われがちですが、実はそれ以外の要素もかなり多く、重要になってきます。

流通業界で上を目指す方は1級まで取得しておけば、取得している人が少ないこともあり、優位性を持つことでしょう。

また、販売士検定合格者は販売の理論や知識をしっかりと頭の中に入れたことになっています。

そのため、仕事の現場で実務経験を積んで行けば行くほど机上の勉強のみであった知識がその実務経験や仕事の現場で直面した問題と連動し、その問題解決力や最適な方法を導き出す力になります。

試験内容が流通や経営の専門家による研究を基にしている場合も多く、統計などに裏打ちされた知識をあらかじめ吸収しておくことは大切です。

また、主催者が日本商工会議所ということもあり、認知度の高い日商簿記試験と同じです。

つまり、社会的評価においてもある程度のものがあります。

流通業界に身を置いている方あるいは流通業界への就職・転職を目指されている方には、取得費用も合計で1万円程度で済むこの販売士資格を取得しておくことをかなりおすすめできます。

hoshiuranai

販売士3級取得体験談

回答者のデータ
合格した資格名:販売士3級
年齢:(20代主婦)
性別:女性
利用した講座名など(専門学校名など):協会が販売しているハンドブック
概算学習時間(学校の授業を含む):100時間以上

Q1 この資格を何で知りましたか?

履歴書に書ける資格がなかったので、何とかしなくてはと思い、書店の資格コーナーをウロウロしていた時に『販売士』という本を見つけたのがきっかけです。

Q2 この資格を取ろうと思ったきっかけは?

パートでしていた販売の仕事が楽しくて、自分に向いているのではないかと思っていました。

そう言うこともあって勉強を始めようと考えました。

販売、つまり接客は自分の好きなことですし、履歴書にも書けますし、面接でアピールもできますので一石二鳥だと思いました。

Q3 この資格取得のため、どのような勉強をされましたか?

 

(社)販売士協会で学習の仕方をチェックしたら、

1.ハンドブックによる独学、2.養成講習会の受講、3.指定の通信教育

とあり、3級なので独学で学ぼうと決めました。

ハンドブックと市販のテキストを買いました。また90%がこのハンドブックから出題されるというのも大きいと思います。

Q4 この資格の学習期間(時間)はどれくらいですか?

おおよそで4、5ヶ月だったと思います。時間にすると合計150時間程度だと思います。

Q5 モチベーションの維持のためにどのようなことをされましたか?

販売士といってもテキスト内容は多岐にわたり、マーケティングや経営、ビジネス基礎といったことにまで及びます。

モチベーションの維持をしなくても飽きることなく勉強できると思います。

Q6 会社での待遇やキャリアアップにつながりましたか?

うーん。正直難しいところだと思います。

認知度が低く、販売=アルバイトの仕事、みたいなところがあるから、即効性は期待しない方がいいと思います。

でも、私自身は販売の仕事に就く時、誇りを持ってやるようになりました。

外食をする時など、店で従業員の接客態度が悪いとすごく気になるようになりました。

Q7 現在、実際にこの資格を活用できていますか?

この資格があるから一流だとか特別だとかそんな特権はありませんが、自分の中で接客に対する考えが変わりました。販売に関して自覚を持てる、そんな資格だと思います。

Q8 これからこの資格を目指される方にアドバイスをお願いします。

3級はそんなに気負わなくても合格できると思います。

テキストをよく読み、何度も問題を解くと出題パターンが見えて来ます。

私は計算問題が苦手だったので、何度も解くようにしました。販売という仕事が好き、お客様と接することが好きという人なら、楽しく学べるし、この資格の意味や意義を理解し、大いに活用することができると思います。