２４　「初めての本試験」(社労士合格体験談)

前日は緊張したためか、なかなか寝付けませんでした。

朝食を軽く食べ、電車に揺られて会場のある駅を目指しました。

目的の駅に近づいてくると、少し異様な光景を目にしました。

電車の中に社会保険労務士試験の受験生と思われる人の数がかなり増えていたためです。

なんと電車にのっている人のほとんどが受験生なのですよ。

すみません、それは少し大げさでした。

電車の中で立ちながら、おのおのが今まで使ってきたテキストや暗記カードを見ていました。

それらには、蛍光ペンや鉛筆などでびっしりとメモがされています。

それに比べると、私の基本書はずいぶんきれいに見えました。

駅に着くと、駅前にはさらに受験生の数が増えていました。

その数の多さにくらくらしそうになりました。

気を取り直し、私は大学までの道のりの地図をキョロキョロと探していました。

でもどうやらその必要はないようです。

大学までの道は、受験生たちの行列についていけばいいことです。

私はゾロゾロと、まるで巣穴を目指す蟻のような行列に混ざりました。

そういえば、お昼の弁当を買っていませんでした。

大学の近くのコンビニの棚にはほとんど何も残っていませんでした。

すかすかの棚を眺めながら、「このコンビニにとって、今日は１年で１番売れる日だな」などと感心しました。

私は仕方ないので、普段はけっして食べないような昆布のおにぎりとパンを買いました。

５分ほど歩くと、大学の校門が見えてきました。

校門の前には、予備校の人たちが「予想問題」や「パンフレット」を配っていました。

私はけっこう優柔不断な性格なのですよ。

予想問題をもらおうかもらうまいか迷っていました。

結局配られたものを全部もらい、気がつくと同じ予備校のものが２つありました。

受験票で受験番号を確認し、大学の教室に入ると、会場は受験生でいっぱいでした。

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