12.マンション管理適正化法の勉強(マンション管理士合格体験談)

マンション管理適正化法という法律は平成13年に成立・施行された若い法律であり、マンションの管理というものを社会的な側面から捉え、必要とされるルールについて規定されたものです。

簡単にその概略について触れますと、管理組合の資金管理の方法(使い込み等を未然に防止するため)やマンション管理士や管理会社、管理業務主任者など、マンション管理の現場で活動を行う当事者についての業務や罰則等について広く規定した法律です。

マンション管理士試験では、この適正化法の分野から例年5問が出題されます。
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この適正化法の分野では、比較的易しい問題が出題されていますので、マンション管理士試験においては全問正解を導きだせるようにしておきたいところです。

法律の問題ではありますが、民法や区分所有法等、他の法令問題とは全く関連のない独立した出題がなされますので、先にこの分野だけ勉強することもできますし、実際の試験においても最初に回答し、正答を導き出せるようにしておくと、自信が付いて、他の分野の設問にも落ち着いて取り組むことができるようになるでしょう(本試験では問46~50までが適正化法に関する出題となります)。

この分野の学習では、何よりも、管理組合の資金管理を適正に行うという観点が重要になってきます。

またその背景には、マンション管理適正化法が施行され、管理組合の資金管理に関するルールができて既に10年以上が経過しているのに、管理会社や理事長による管理組合資金の使い込み等の事件が相次ぎ、未だに法の規定に反する管理(預金通帳と口座引き出しに必要となる代表者(理事長)印を同時保管しているなど)が行われていることに対する(所管官庁である)国土交通省の苛立ちを感じ取ることができます。

そういった業界事情はともかくとして、適正化法の分野においても、パッケージを捉えた学習を心掛けるようにすると、効率的な学習ができるようになり、それに伴って知識も身に付き、正答率も上がっていくことでしょう。

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