19.活かし方とその将来性について(1)(マンション管理士合格体験談)

マンション管理士資格は平成13年に創設された若い資格であり、国家資格ではありますが、名称独占資格です。

名称独占資格というのは、医師や弁護士、マンションの管理について言えば管理業務主任者のような業務独占資格とは異なり、その資格を持っている者しか担うことのできない固有の業務というものがありません。

従ってマンション管理適正化法がマンション管理士に求めているようなマンション管理組合の良きアドバイザーとしてのコンサル業務等は、マンション管理士資格を持っていなくともできることになります。

マンション管理士試験では、初年度の平成13年度には100,000人を超える受験生が殺到しました。fudousannkeiyaku

かなり社会的にも注目され、鳴り物入りで制度が導入されたことを数字は語っています。

しかし年々受験生の数は減り続け、平成24年度の受験生は19,000人程度にまで落ち込んでいます(今年度はさらに受験生が少なくなる見通しです)。

マンション管理士という資格の活かし方やメリットがはっきりせず、その割に難易度が高くて相応の勉強時間を必要とする試験ですので、俗な言葉を使えば「美味しくない」資格として、次第に多くの受験生に敬遠される資格となってきたようにも見えます。

確かにマンション管理士事務所を立ち上げ、独立してコンサルティング業務を行っていて、それで日々暮らしていける方は資格取得者の中でも極めて少数というのが実情です。

しかし、それだけでマンション管理士を「食えない資格」と切り捨ててしまうのは早計に過ぎるだろうと思います。

なぜならマンションを取り巻く問題は複雑かつ多様で、この問題は一層深刻になっていくだろうと予測されるからです。

特に、今後のマンションの問題として最も大きな問題となっていくのは、建物の老朽化(現時点で築30年を経過したマンションは100万戸と言われています)、またそこに住まう人々の高齢化という問題に尽きるでしょう。

誰が住民の立場に立ってマンションの管理を担ってくれるのか、という問題が今以上に切実な問題となってくるのは明らかと言えます。

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